大人になっても偏食が続く、我が家の食卓のリアル

――「ベストより、ベター」で気持ちが楽になった話

「もう大人なのに、うちの子はいまだに食べられないものが多い」――そんな悩み、抱えていませんか。我が家も、まさにそうです。

偏食というと「小さい子の話」と思われがちですが、大きくなっても続くことがあります。この記事では、偏食が大人になっても続いている我が子の、ありのままの食卓を正直に書いてみます。同じ悩みのご家族に、「うちだけじゃないんだ」と思ってもらえたらうれしいです。

幼児の頃に食べられたもの

小さい頃に食べられたのは、ごはんやパンなどの炭水化物、卵焼き、ぶどうゼリー、そしてりんご――本当に、これくらいでした。りんごはよくお弁当に入れていて、皮をうさぎさんの形に切ってあげると、喜んで食べてくれました。このりんごは、今でも朝に1/4個ほど食べることが多く、小さい頃から変わらず食べ続けている、数少ない果物のひとつです。

今、大人になって食べられるもの

大人になった今は、少しずつレパートリーが増えてきました。我が家で「食べられる」のは、だいたいこんな顔ぶれです。

  • 主食・麺類:ごはんやパンなどの炭水化物、オムライス(ただし中身はケチャップライスではなく味つけなしの白米)、トマトソースのパスタ、焼きそば。オムライスとトマトパスタは、子どもの頃から今までずっと好きな”鉄板メニュー”です
  • お肉:食べられます(ただし、筋が多い・繊維がかたいものは苦手)
  • お魚・海鮮:鮭、さば、うなぎ(食べられるのはうれしいけれど、ちょっとお高いのが悩みどころ……)、エビフライ
  • 野菜:加熱したトマト、鍋もの(エバラ「なべしゃぶ 焼きあごだしつゆ」で、キャベツとにんじん)。生野菜は付け合わせから挑戦中で、最近サニーレタスをクリア。ベビーリーフも食べられるように
  • 外食の定番:カレー(パリパリチキン+チーズ)、モスバーガー(チーズバーガーやダブルチーズバーガー、ナゲットはバーベキューソース、モスチキン)
  • 銀だこ:定番の「ぜったいうまい!!たこ焼き」が好み(以前あった九条ネギ味も好きでした)。てりたまは食べられなくはないけれど残しがちで、ねぎだこやチーズ明太は苦手です
  • 甘いもの:バニラアイス。ハーゲンダッツならリッチミルクもOK

ちなみに、鍋ものに使うエバラ「なべしゃぶ 焼きあごだしつゆ」は、秋〜冬だけのシーズン商品です。子どもが気に入っているので、ここ3年ほどは、売り場から姿を消す前の3〜4月のはじめに、まとめ買いしてストックしています。偏食の子がいると、「これなら食べる」という一品は、本当に貴重なんです。

こうして並べると、「食べられないものが多い」と思っていた我が子も、ずいぶん食べられるものが増えました。とくに、長いあいだ苦手だった生野菜を最近クリアできたのは、親として、ちょっと感動した出来事でした。

トマトパスタが、我が家の定番になったわけ

我が家のトマトパスタには、ちょっとした思い出があります。子どもがまだ1歳の頃、大学時代の友人が遊びに来てくれて、フレッシュトマトのパスタの作り方を教えてくれました。友人はイタリア料理店でアルバイトをしていたことがあり、その味は本当においしくて――それから数年間、我が家の定番メニューになりました。

仕上げに粉チーズをたっぷりかけて、カルシウムもちょっと補給。とはいえ、子どもはというと、入っている具はしっかりよけて、麺だけを食べていましたが……。それでも「食べられるものがある」という安心感は、当時の私にとって、大きな支えでした。

外食でも、トマト系のパスタは比較的食べられました。小学4年生くらいまでは、家族にイタリアンレストランへよく連れて行ってもらい、トマトとモッツァレラのパスタを食べていました(とはいえ、バジルやモッツァレラチーズ、唐辛子は、しっかりよけていましたが……)。ピザは、シンプルなチーズ系のものが定番。マルゲリータのときも、やっぱりバジルを外して食べていました。

ちなみに、お肉は好きなのですが、このお店のチキンには、なぜか手をつけませんでした。同じお肉でも、「これは食べる、これは食べない」の線引きがあるのが、偏食の不思議なところです。

子どもが小学校高学年くらいの頃のこと。地元の友人たちと、子どもを連れて焼肉屋さんへランチに行きました。我が家はここでも”食べもののトレード”です。子どもが食べられない味噌汁・サラダ・豆腐・焼き野菜は私が引き受け、子どもが食べられる白いごはんと牛肉は、子どもへ。友人たちは、その様子に少し驚いていたようでした。

内心、私は「焼肉屋さんに来たのに、私はお肉を一切れも食べられないのかなあ」なんて思っていました。すると――子どもが、お肉を1切れだけ、私に譲ってくれたんです。「子どもなりに、ちゃんと考えているんだなあ」。その小さな1切れに、成長を感じた出来事でした。

我が家の「お試し」と、いつもの食卓

我が家では、子どもが食べられるかどうかを確かめるために、まず「お試し」で新しい料理を作ってみることがよくあります。少しでもレパートリーが増えたら、という思いからです。

ただ、たいていは口に合わず、残してしまいます。なので、残った料理は私が食べ、自分の分は足りない分をあとから用意する――というのが、いつもの流れになっています。

正直、手間もかかりますし、ちょっとさみしい気持ちになることもあります。それでも「今度は食べられるかな」と試してしまうのは、いつか食べられるものが増えたら、という願いがあるからかもしれません。

そして――こうして子どもの残したものを食べ続けた結果、母である私は、ぶくぶくと太っていったのでした……(笑)。実はこれが、自分自身のダイエットを始めるきっかけのひとつでもあります。その話は、また別の記事で。

とはいえ、今は私自身、1日にとれるカロリーに気をつけているので、子どもが残したものは、ラップをかけて取っておくようになりました。なんでも食べきってしまわないように――これも、私なりの”ベター”な工夫です。

こんなこともありました。子どもが幼児の頃、フリーペーパーに「かぼちゃプリン」の作り方が載っていました。野菜を食べてくれるなら、と試しに作ってみると、その日はちゃんと食べてくれたんです。「やった!」と思いました。

ところが、翌日に同じものを出すと、もう手をつけません。何週間か空けて作り直しても、やっぱり”作ったその日”は食べて、翌日からは食べない。残り物は食べない――これは、今でも続いている我が子のこだわりです。

小学校中学年の頃には、学校から帰ってくると、おなかが空いていたのか、カップ麺を1個ぺろりと食べていました。夕方に食べてしまうと夕飯が入らなくなるので、夕飯の時間を少し遅らせて、ちゃんと食事もとれるように工夫していました。それでも、偏食はなかなか手ごわかったです。

今、家族でしている工夫

今は、家族で役割を分担しながら、無理のない形で食事をまわしています。

平日(日曜〜木曜)は、子どもが食べられるメニューをある程度「固定」して、子ども用と大人用の料理を分けて作っています。毎日ちがうものを、と気負わないことが、続けるコツかもしれません。

金曜と土曜の夜は、カレー屋さんのカレーで済ませることが多いです。

そして休みの日のお昼は、私の「チャレンジタイム」。子どもと一緒にインスタグラムを見て、「これなら食べられそう」というメニューを探し、実際に作ってみます。食べてみて、「また作る/作らない」をその場でジャッジ。これが、レパートリーを少しずつ広げる、我が家のやり方です。

1歳のとき、救われた言葉

子どもが1歳の頃、野菜をまったく食べられないことが心配で、保健センターの保健師さんに相談したことがあります。

そのとき、マクドナルドのポテトや、グリコの「幼児野菜&フルーツ」(100ml×4本入りの紙パック飲料)は食べられていました。それを聞いた保健師さんは、こう言ってくれました。「ベスト(完璧)を目指さなくていいんです。ベター(少しでも良い方)を目指しましょう」。

この言葉に、私はとても心が軽くなりました。「全部きちんと食べさせなきゃ」と気を張っていた肩の力が、ふっと抜けたのを覚えています。

当時は、歩いて近所のマクドナルドまでポテトを食べに通っていた時期もありました。グリコの「幼児野菜&フルーツ」には、本当に長いあいだ助けられました。

同じ悩みのご家族へ

あれから、ずいぶん時間が経ちました。今振り返っても、あのときの「ベターでいい」という考え方が、偏食の子と向き合う私の支えになっています。

食べられるものは、大人になってからでも、少しずつ増えていくことがあります。どうか、焦らなくて大丈夫です。同じように悩んでいるご家族の、肩の力が少しでも抜けたら――そんな思いで、これからも我が家の食卓を綴っていきます。

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